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所得税と住民税とで申告不要の基準は異なります!
大阪で税理士事務所・公認会計士事務所として開業している公認会計士大里眞司事務所です。
そろそろ確定申告の準備を考えなければならない季節となりました。
申告不要か否かでよく勘違いするのが20万円基準です。
これは、あくまで所得税法の規定であり、しかも、給与所得者と公的年金等の所得者に限定されているものです。
少額不追及として所得税が申告不要となるのは主に下記の場合ですが、それでも住民税は申告必要ですのでご留意ください。なぜなら、住民税には下記と同じ申告不要制度はないからです。
従って、これらの場合は税務署ではなく市役所や町村役場に住民税申告書を提出義務があります。
■年末調整を受けたサラリーマンで給与等以外の所得が少額のもの
具体的には下記の場合です(所得税法第121条第1項)。
例えば、1つの会社に勤務するサラリーマンが、マンションを賃貸しているが不動産所得(収入ではなく所得(収入―必要経費)が20万円以下である場合などです。
例えば、2つの会社でパートやアルバイトとして勤務する方が、主たる勤務先で年末調整を受け、従たる勤務先で15万円の給与収入(所得(給与収入―給与所得控除額)ではなく収入です)と不動産所得が5万円である場合などです。
■年金生活者で公的年金等以外の所得が少額のもの
具体的には下記の場合です(所得税法第121条第3項)。
源泉徴収の対象となる公的年金等に係る雑所得を有する居住者で、公的年金等の収入金額(所得(収入金額―公的年金等控除額)ではなく収入金額です)が400万円以下で公的年金等に係る雑所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合
例えば、300万円の公的年金を受け取っている方が、生命保険会社からの私的年金に係る雑所得(収入ではなく所得(収入金額―必要経費)です)15万円が発生したような場合です。
給与収入が2000万円以下のサラリーマンの方は、通常、勤務先である会社が年末調整し会社から税務署や市役所等に報告及び税金支払いしてくれていますので、他に20万円超の所得がなければ税務署に対しては何もアクション不要ですが、他に20万円超の所得があれば所得税の確定申告書を税務署に提出する必要があります。
また、税務署に確定申告すれば、税務署から市役所等に情報が伝達されるため市役所等に申告する必要はありません。
しかし、給与所得等以外に所得があり所得税が申告不要になる場合でも、住民税は申告不要にならないため市役所等のみに申告が必要となるわけです。
■還付申告する場合
先述のように申告不要の場合でも、雑損控除、医療費控除、寄付金控除があるため申告すれば所得税や住民税が還付されるケースがあります。
この場合は、給与所得等以外の所得が20万円以下でも申告するのであればその所得を申告に含めなければならないことに留意が必要です。
これと同様、公的年金等の所得者も所得税や住民税を還付するため申告する場合は、公的年金等以外の所得が20万円以下でもその所得を申告に含めなければなりません。
つまり、還付を受けるために申告する場合、追加の所得控除のみ申告書に含め、追加所得を含めないという「いいとこ取り」はできないということです。
21/06/01
21/04/21
大阪で税理士事務所・公認会計士事務所として開業している公認会計士大里眞司事務所です。
そろそろ確定申告の準備を考えなければならない季節となりました。
申告不要か否かでよく勘違いするのが20万円基準です。
これは、あくまで所得税法の規定であり、しかも、給与所得者と公的年金等の所得者に限定されているものです。
少額不追及として所得税が申告不要となるのは主に下記の場合ですが、それでも住民税は申告必要ですのでご留意ください。なぜなら、住民税には下記と同じ申告不要制度はないからです。
従って、これらの場合は税務署ではなく市役所や町村役場に住民税申告書を提出義務があります。
■年末調整を受けたサラリーマンで給与等以外の所得が少額のもの
具体的には下記の場合です(所得税法第121条第1項)。
例えば、1つの会社に勤務するサラリーマンが、マンションを賃貸しているが不動産所得(収入ではなく所得(収入―必要経費)が20万円以下である場合などです。
例えば、2つの会社でパートやアルバイトとして勤務する方が、主たる勤務先で年末調整を受け、従たる勤務先で15万円の給与収入(所得(給与収入―給与所得控除額)ではなく収入です)と不動産所得が5万円である場合などです。
■年金生活者で公的年金等以外の所得が少額のもの
具体的には下記の場合です(所得税法第121条第3項)。
源泉徴収の対象となる公的年金等に係る雑所得を有する居住者で、公的年金等の収入金額(所得(収入金額―公的年金等控除額)ではなく収入金額です)が400万円以下で公的年金等に係る雑所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合
例えば、300万円の公的年金を受け取っている方が、生命保険会社からの私的年金に係る雑所得(収入ではなく所得(収入金額―必要経費)です)15万円が発生したような場合です。
給与収入が2000万円以下のサラリーマンの方は、通常、勤務先である会社が年末調整し会社から税務署や市役所等に報告及び税金支払いしてくれていますので、他に20万円超の所得がなければ税務署に対しては何もアクション不要ですが、他に20万円超の所得があれば所得税の確定申告書を税務署に提出する必要があります。
また、税務署に確定申告すれば、税務署から市役所等に情報が伝達されるため市役所等に申告する必要はありません。
しかし、給与所得等以外に所得があり所得税が申告不要になる場合でも、住民税は申告不要にならないため市役所等のみに申告が必要となるわけです。
■還付申告する場合
先述のように申告不要の場合でも、雑損控除、医療費控除、寄付金控除があるため申告すれば所得税や住民税が還付されるケースがあります。
この場合は、給与所得等以外の所得が20万円以下でも申告するのであればその所得を申告に含めなければならないことに留意が必要です。
これと同様、公的年金等の所得者も所得税や住民税を還付するため申告する場合は、公的年金等以外の所得が20万円以下でもその所得を申告に含めなければなりません。
つまり、還付を受けるために申告する場合、追加の所得控除のみ申告書に含め、追加所得を含めないという「いいとこ取り」はできないということです。
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